アドリーナは海の底で。

なんでもあり と なんにもいらない は よく似てる

 #59

ああ、あの糞ガキ、ヨハンの入れ知恵をそのまま喋ってるだけかよ…
新しいオモチャを貰って大喜びのダサすぎる顔。
空っぽの頭。 自分で考えることが出来ない脳味噌。
しかしいったい何のためにあのガキをヨハンに引き合わせたんだ?


あ〜あ、あの男、 やっぱ駄目女に惚れやすいんだ〜
だから言ったジャン。 同情しちゃ駄目だってさ〜
可哀想だなで止めておかなきゃ。 情けは禁物。
甘やかす男じゃ駄目なんだよ。 あの手の女は。


言ってやるのよ。「可哀想に。 頑張って生きなきゃ駄目よ。 希望を持たなきゃ」
この一般的に優しい言葉で世間体と自分のプライベートゾーンを守る。
励ますだけで実際は何もやってあげない。 これが一般的。


あの母親も、アル中直す気なんかないし。
身勝手で後先考えない母親のフォローばかりさせられる息子は相当我慢したろう。
これ、忍耐強い人and甘えん坊がはまりやすい落とし穴なんだよね〜
普通は極寒の夜まで我慢せずに、もっと前にさっさと見捨てる。迎えに行かない。
したら母親はせめて自力で帰るくらいは出来るようになっただろうに。死なずに済んだ。
息子は面倒見が良すぎるから、忍耐強すぎるから、
甘え癖のある母親を知らずに甘やかしてしまった。 限界まで我慢しちゃった。
だから、最悪の結果が出た訳だ。
本来なら大人の母親が適切な人間関係のバランスを取るべきなんだけど、
この母親、子供が経験浅いのを良い事に知らん顔で、べったり甘えてたから。
結局息子は極寒の夜にリミット越えちゃって、結果母親は死んだ。
運が悪かったね。相性が悪かったね。 もっと早く見捨てれば良かったんだよね。*1
誰かのために自分を犠牲にする幸せなんてあるはず無いんだよ。


また何度も同じようなタイプに惚れる。 結局この人も、駄目な男ってわけだ。
なんとも。 色っぽい話。

*1:夏にでもね