アドリーナは海の底で。

なんでもあり と なんにもいらない は よく似てる

 怪物からのラブレター #51

ヨハンの父親?
母はプラハから逃げようとして、逃げ切れなくて捕まって
秘密警察に連れ去られたのはヨハン?
アンナは母と暮らしていたが、ある日家に戻ると自分そっくりのヨハンが待っていた?
君に名前を返そう?
名前って何だ? レッテル? 信用?
過去。 人間は、自分一人で生きてるわけじゃないし、
人間は社会でその存在を認められなければ、生きていけない。
実際手を下さなくても、人は殺せる。 社会的な死。 これを乗り越えられる人は少ない。
人は社会に生かされているわけだから。
つまりヨハンはこれを実践しているわけで、もっと言えば、
世の中では、意外にごく当たり前に成されていたりする。 しかも無意識にだ。
ただそいつは「怪物」などではなく、「ゲス野郎」などと呼ばれてれいるのだろう。
ヨハンが「怪物」と呼ばれるのは、これを意識的に実行しているからかもしれない。
ヨハンは、ヨハンの倫理に基づく独自の法によって動いているのだろうか。


人は社会に生かされている。
だからこそ支払わなくてはならない義務。
しかし、権利は?
社会が崩壊すれば、社会的な生はなくなるのだろうか。
後にあるのは… 義務の支払いの放棄、動物的なパワーが均衡を保ち……


物の価値は、物質的な価値と、人間がつけた付加価値がある。
付加価値が力を持つのは人間特有の物で、それは世界のバランスをゆがめるものである。
この付加価値の調整次第では、自己の有利に世界をゆがめることすら可能だ。
ちなみに「世界」とは、私達人間にとっては「人間社会」と同義であり…