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 シェールガス革命で世界は激変する(上) | 市場観測 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

メモしておこう。

■2013年、シェールガス革命で世界は激変する
・圧倒的に安いシェールガスのコスト
なにしろ、1キロワットあたりのコストが、石油10円、風力20円、太陽光35円というのに対し、シェールガスはたったの6円なのだ。しかも埋蔵量が少なくとも150年分、実際には300年以上もあるともいわれている。なおかつ、CO2排出量は石炭に対し40%、石油に対し15%も少ないのだ。

米国はこのシェールガスの取り出しについて独占的な知財権で固めており、ピンポイントで見つけ出し、堀り上げ、精製まで持ち込むすべての工法を確立している。世界のシェールガスの約4割は米国にあるといわれている。中国をはじめ、世界各地にはシェールガスはあるものの、前記の事情で、米国が一気に最先行することになる。


・日本の技術が支えるシェールガス革命
シェールガスを取り出すためには2000メートルも掘り下げるわけであり、この圧力に耐えられる鋼管パイプは、新日鉄住金など、日本の鉄鋼メーカー以外には作れない。シェールガスを精製して気体から液体、液体から気体へとリサイクルを行うが、このプラントは住友精密工業神戸製鋼しか作れない。
一番難しいのはアルミの穴あけなのだ。技能オリンピックで十数年連続金メダルを取る日本の「匠」の技術の一つが、アルミの穴あけなのだ。シェールガスを収納する運搬容器には炭素繊維が使われる。この分野は東レ帝人三菱レイヨンの国内勢が世界シェアの約70%を握っており、ここにも強い追い風が吹くのだ。
また、シェールガスは大型タンカーで輸送することになるが、ここでモノをいうのがアルミの厚板であり、これまた古河スカイなど日本勢しか作れない。地中から引き上げてきたシェールガスの原材料に対し、大量の水を使うが、この水量全体を減らすために膨大な窒素を使用することになる。
材料ガス国内最大手の大陽日酸は、笑いが止まらないかもしれない。
さらにいえば、シェールガス採掘に伴う工事は土木であり、大型ブルドーザー、各種ショベル、大型トラックが必要になる。コマツ日立建機もまた笑いが止まらないだろう。
そしてまた、これらの建機に使用する超大型タイヤは、世界でただひとつブリヂストンにしか作れないのだ。
東京都は400億円のファンドを積んで,東京湾岸に火力発電10基を作る計画を打ち出している。猪瀬直樹新知事は必ずや断行するだろう。ここにもシェールガスを中心とする天然ガスが採用される。
原発稼働や着工が難しい現状にあって、火力発電こそが日本の中心的なエネルギーになるだろう。世界的に見ても火力発電こそが主力、という声が多いのだ。こうなれば、原発プラントで世界トップシェアを持つ東芝は、その持てる技術をシェールガスに転用して稼ぐだろう。また、ガスタービンでは世界ナンバーワンの折り紙つきの三菱重工業にも福音がもたらされることになる。



・排水や薬液などの環境問題も難なくクリア
最近になって、国内化学メーカー第1位の三菱ケミカルホールディングスは、米化学大手のダウケミカルと提携し、シェールガスを活用した石油化学コンビナート構築を打ち出した。
シェールガスから基礎化学品のエチレンを生産すると、コストが日本の化学工場の20分の1になるという。つまりは、自動車部品や液晶パネルに使う樹脂工場をローコストで建設し、世界の競合メーカーに対して先行してブッチぎっていこうとの考えなのだ。
一方でシェールガスは大量の排水があり、多くの薬液も使われることからEU諸国の中にはこれを禁止する国も出てきた。つまりは、公害問題の発生がデメリットという向きもある。ところがどっこい、それなれば世界ナンバーワンの日本の水処理技術がすべてを解決してしまう。三機工業栗田工業、荏原の出番が来たのだ。
2013年は米国で1万カ所のシェールガス掘り出しが始まるといわれている。三菱商事三井物産住友商事双日など世界に誇る日本の総合商社は、これらの掘り出しに大量の出資をしており、かなりの権利を握っている。
それゆえに、現在の天然ガスのような高い価格で日本がシェールガスを輸入するということはない。シェールガス革命は米国におけるモノづくりを大復活させ、日本の最大の輸出先は中国から再び米国に変わるのだ。反日ではない国、米国との取引が一気に拡大することは確実であり、もしかしたらこれが最大のシェールガスメリット、と言ってもいいかもしれない。

うはぁ〜……すごい話になってんだ……(@o@;A