アドリーナは海の底で。

なんでもあり と なんにもいらない は よく似てる

 なぜ金価格は$1600を突破したのか - Market Hack

なぜゴールドが人気になっているのでしょうか?

それは今ワシントンDCでとんでもないチキン・レースが繰り広げられているからです。
そのチキン・レースとは米国の債務上限引き上げ問題を指します。

それはなんか小耳にはさんだな。
日本なんかGDP200%も国債もっとるんだからと普通にスルーしてしまった(´・ω・`)

8月2日までに米国債務の法定上限が引き上げられなければ米国はデフォルトします。

現在、これを巡って3つの案が提出されていることは以前のエントリーで解説しました。

何ィ!?
米国の債務上限引き上げ問題が土壇場までもつれこんでいる理由 - Market Hack

債務上限引き上げ案については現在、3つの案が存在します。

オバマ案】
同案には所謂、「グランド・バーゲン(大掛かりな計画)」とニックネームが付いており、その名が示す通り大上段に構えた根本的財政改革を目指す案です。向こう10年間で4兆ドルの赤字削減を目指すこのプランの中には増税、税制改革、メディケア改革などが含まれています。オバマ大統領の狙いはここで大きく米国の財政をリセットすることで現在進行中の景気テコ入れのための拡張的財政政策を継続する点にあります。



【上院共和党案=ミッチ・マコーネル案=「プランB」】
これはとりあえず差し迫った債務上限の引き上げを最優先する案です。当面のデフォルトは回避できますが政府債務圧縮のロードマップは示されていません。当座の措置として議会が1兆ドル程度の予算削減を提案しますが、それ以上の予算削減の必要に関してはホワイトハウスに下駄を預けます。「缶蹴り」のように問題を先送りする案であると言うことも出来るでしょう。



【下院共和党案】
向こう10年間で2.4兆ドルの支出削減(Cut)を目指すほか将来の支出のコントロール(Cap)と均衡財政(Balance)を盛り込んだプランです。このため「Cut, Cap & Balance Plan」と呼ばれています。この案には増税は含まれていません。来週火曜日に投票に付されます。仮に下院で可決しても上院から支持される可能性は低いです。

ふむふむ。で?

あと15日しか残っていないのになぜ議会やオバマ大統領は自信満々なのでしょう?

そのひとつには「直前になれば、どちらかが折れるだろう」という読みがあります。

ええええええ〜

投資家としてはこんなチキン・レースに付き合わされるのはたまったものじゃありません。

しかし債券市場は別にこのチキン・レースを気にも留めない様子です。下は30年債の価格のチャートですが、しっかりしています。
つまり投資家もコンプレーセンシー(慢心)に満ちているわけです。

(こんなむこうみずな冒険をして、若し何かあったら大変だぞ)

或る意味、ゴールドの投資家だけが理性を持って現状を見守っているのかもしれません。

May I have some dirt, please?

……楽観してない…(´・ω・`)