アドリーナは海の底で。

なんでもあり と なんにもいらない は よく似てる

 夢。

日本酒飲んで、2時間だけでも寝た
おかげさまで妙な夢を見た


真っ黒なゴシックロリータの服を着た怖いフランス人形が私に話しかけている
「貴女の叔母は死んだわ。彼女は胸元をかきむしってうわ言のように”これをとって、剥がして”とつぶやいていたの。胸には何もついてやしないのに。ああなると終わりよ。末期だったのね」
ふーんそうなんだ。
叔母も腰を患ってからすっかり弱っていたようだが。
なんとも言いがたい気分になる。
「ついたわ」
顔を上げた。
暗い廊下の向こうに明るい部屋が見える。
入った。
部屋の中は妙な空気だ。
部屋は日が差し込んでいたが、
片隅に黒くよどんだ空間がぽっかりあいていた。
カラスの鳴き声がする。



黒いもやの中に天使の上半身が見えた。白い羽根が見え隠れしている。
「出たわね。呪われし者」
呪われし者? この人形は変わった価値観を持っている。
天使が無機質に口を開いた。
声は聞こえない。
しかし目の前に金色の文字が羽根ペンで描かれるように浮かび上がる。


・・・私は、自慢じゃないが、文字と数字を覚えるのは苦手だ。


よし。これを文字と思うからダメなんだ。
絵だと思えばいい。
絵として覚えてしまえばいいんだ。


意識を集中した。


その瞬間、手にしていたノートを落としてしまった!
「駄目よ!」
人形が咄嗟に手を伸ばす
そうだ、ノートには私の名前が書いてあるのに!


天使が、声を発し始めた!


ヤバイ!




急いで逃げた・・・・・・


息を整える私のそばで、人形とノートを手にした女の子が立っている。
「あの文字を覚えている?」
・・・覚えている。しかし読めはしない。
ゆっくりと描いてみる。
すると、女の子がノートを広げ文字を解読し始めた。



「き」


「こ」



「え」



「る」





「か」















ああなんてこと。













めがさめてしまった。